通勤前の朝に、ひと仕事。
12世紀頃の高麗陽刻紋青磁と、桃山時代の絵志野向付の発掘品――
それぞれの修復がようやく完成しました。
まだ細部に試行錯誤の余地はありますが、
どちらも“壊れを美に変える”という金継ぎの本質に触れられたような気がします。
🍶 高麗青磁 ― 梅花の再生
高麗青磁は、釉薬が剥げた部分を本漆と砥の粉で埋め、
その上から梅の花を描き入れました。
使用した金粉は、反射の異なる二種類の純金粉。
光の角度によって花弁がふわりと浮かび上がり、
まるで器自体が息づいているように見えます。
「割れ」を隠すのではなく、
季節を宿す意匠として、ひとつの景色に仕立てる――
そんな思いで筆を走らせました。
🏺 絵志野 ― 再構成されたかたち
絵志野は、割れの激しい縦長向付タイプの発掘品でした。
そこで、実用性を高めるために思い切って高さを半分で切り落とし、
切り取った破片を上下逆さまにして再接合。
不足していた部分を漆で補い、全体の高さと安定感を整えました。
図案に合わせて、あえて金粉は使わず黒漆を用い、
もともとの鉄絵の力強い筆致を生かす構成に。
仕上げに、補修部分へわずかに純銀粉を蒔き、
透き漆で固めて柔らかな光沢を加えています。
見た目は控えめながら、手に取ると
光の反射で微かに銀が呼吸するように光ります。






Two shades of pure gold powder create a gentle depth — the breath of spring revived in ancient celadon.
Fragments reimagined — black urushi and silver dust create quiet balance.
🌸 梅は、再生の象徴:
梅の花は厳冬を越えて最初に咲く花。
その姿は、壊れを超えて新たに芽吹く命の象徴でもあります。
金継ぎにおける梅の意匠は、単なる装飾ではなく、
「時間の継ぎ目に咲く希望」を表すもの。
かつての割れ目が、いまは花の枝となり、
ひとつの器の中に季節がめぐります。
梅の花は厳冬を越えて最初に咲く花。
その姿は、壊れを超えて新たに芽吹く命の象徴でもあります。
金継ぎにおける梅の意匠は、単なる装飾ではなく、
「時間の継ぎ目に咲く希望」を表すもの。
かつての割れ目が、いまは花の枝となり、
ひとつの器の中に季節がめぐります。


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