ハバキは、ただ刀を固定するための部品ではありません。
刀身を守り、拵全体の精度を左右する、非常に重要な部分です。
今回は、当会で通常行っている一般的な銅ハバキの作製工程をご紹介します。

ご希望に応じて行うハバキ作製について
刀剣研磨の御依頼の中には、「研ぎに合わせてハバキも新調したい」という御希望をいただくことがあります。
今回はその中でも、もっとも一般的な銅地のハバキを、どのような手順で作っているかを、簡単にご説明します。
① 刀身を見極め、銅板の厚みを決める
まず最初に行うのは、刀身の状態確認です。
- 刃区・棟の高さ
- 鎺元の肉付き
- 研ぎ上がり後の寸法
これらを見ながら、使用する銅板の厚みを決めます。
ここを誤ると、後工程すべてに影響が出るため、最初の見極めが重要になります。
② 銅板を切り出し、熱して巻きつける


銅板を所定の寸法で切り出し、加熱します。
柔らかくなった銅板を、刀身のハバキ位置に合わせ、金づちで叩きながら巻きつけていきます。
ここで重要なのがスピードです。
もたもたしていると、銅の熱が刀身に伝わり、焼きがなまる危険があります。
そのため、無駄な動きはできません。

素早く、しかし正確に。
経験がそのまま仕上がりに出る工程です。
③ フィット感を整え、ロウ付けへ
刀身にしっかり密着しつつ、
- 脱着に違和感がない
- 無理なく収まる
- 遊びが出ない
この状態を目指して、叩きと整形を繰り返します。
形が決まった段階でロウ付けを行い、ハバキとしての一体構造を作ります。


④ 削り・仕上げ・微調整
ロウ付け後は、不要な部分を削り落とし、全体の形を整えていきます。
その後、ヤスリや細かなサンドペーパーを使い、最終的なフィット感と見た目を仕上げます。
この工程を経て、初めて「使えるハバキ」になります。
あとがきコラム|ハバキは「目立たないが重要な仕事」
English note: A well-made habaki quietly supports the entire sword.
ハバキは、完成するとあまり目立ちません。
しかし、刀剣の保管性、安全性、美観、すべてに関わる重要な部分です。
研磨と同様、ハバキ作製も「どこまで手を入れるか」「どこで止めるか」という判断の積み重ねです。
もし、研ぎや拵のことでお悩みでしたら、
まずは現物を見せていただくところから、お気軽にご相談いただければと思います。
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