川不動 / River Fudō

釣り雑記・コラム

人里離れた谷の底で

昨日のヤマメ記事で思い出したのですが、たまに釣りに行く川の上流に面白い物があります。

ここは九州でもかなり奥地の谷川。林道から100メートルほど、ほぼ崖のような斜面を一気に降りた場所です。

そこには人の気配がまったく無く、風の音と沢のせせらぎだけが響いています。

谷底に降り立つと、目の前に奇妙な岩の塊が現れます。

祠のような岩、仏像のような形

その場所を、私は『川不動』と呼んでいます。

理由は簡単で、まるで祠の中に不動明王が鎮座しているように見えるからです。

人工的に彫ったようにも見えるのですが、近くには地層の変化や崩落跡も見当たりません。

どうしてこの部分だけが、まるで誰かが意図して置いたような形になったのか、本当に不思議です。

釣り人の多くは対岸からこの岩を眺め、「あそこに仏像がある」と言います。

もちろん自然の造形だと思いますが、どうにも説明のつかない存在感があります。

静寂の中で感じる何か

あたりは深い森に囲まれ、昼でも薄暗い谷。

水面に映る岩の姿がゆらめくたびに、不動明王が微笑んでいるようにも見えます。

この谷では、風が止むと一瞬、時間そのものが静止するような感覚になります。

まるで人が踏み入ってはいけない“結界”のような空気。

それでも、どうしても見に行きたくなる──そんな不思議な力を感じる場所です。

フォトキャプション

English Captions

Deep in Kyushu’s mountain valley, a natural stone formation stands like a silent guardian watching the stream. Locals call it “River Fudō” — a shrine-like hollow where a Buddha-shaped stone seems to sit in meditation. Even in daylight, the place feels sacred; the sound of water echoes like a prayer through the valley.

あとがき

自然が偶然作り出しただけの形なのか、それとも何かの意志が刻まれているのか。答えは分かりませんが、確かにここには“祈り”のような静けさが漂っています。釣り人の目に映るのは、魚だけでなく、こうした不思議な風景との出会いでもあるのかもしれません。guardian deity watching over the stream. Locals call it “River Fudō” — a place where nature’s stillness feels almost sacred. The flow of water and moss-covered rocks create a timeless, spiritual atmosphere.

あとがき

山の奥には、地図にも名前のない小さな祠や石像が多くあります。誰が、いつ、何のために祀ったのか分からなくても、不思議と手を合わせたくなる瞬間があります。自然と人の信仰が溶け合う、そんな場所にまた出会いたいものです。

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