Is mobile tofu sales profitable?

結論:豆腐の移動販売は「少量高付加価値」で成立する商い
最近、同じ豆腐店の販売車が、市内のあちこちを回っているのを見かけるようになりました。
結論から言うと、豆腐の移動販売は、薄利多売ではなく「少量でも利益が出る仕組み」で成り立っています。
スーパーに卸すよりも単価は高く、売れる数は少ない。 それでも成立するのは、中間マージンを省き、価格決定権を自分で持っているからです。
豆腐一丁の原価はどれくらいか?
正確な数字は製造規模や素材で異なりますが、小規模〜中規模の豆腐店を想定すると、目安は次の通りです。
- 大豆:30〜50円
- 凝固剤・水・光熱費:10〜20円
- 容器・包装:10円前後
豆腐一丁の製造原価は、おおよそ50〜80円程度と考えられます。
スーパー向け卸売では、販売価格が100〜150円程度になるため、利益はかなり薄くなります。
では、移動販売の販売価格は?
移動販売の豆腐は、1丁250円〜400円ほどで売られていることが多いはずです。
仮に1丁300円で販売した場合を考えてみましょう。
300円 − 原価70円 = 230円 この230円から、移動販売に関わる経費を差し引きます。
移動販売にかかる主な経費
① ガソリン代
1日の走行距離を30km、燃費10km/Lとすると、ガソリン代は約450円前後。
② 人件費
自分一人で回る場合は「給料」というより事業者の取り分ですが、 時給換算で3〜4時間稼働とすれば3,000〜4,000円相当。
③ 車両維持費
車検・保険・修理・減価償却を考慮すると、1日あたり1,000円前後。
1日あたりの固定的な経費合計:
約4,500〜5,500円
1日どれくらい売れれば黒字になるのか?
仮に豆腐を30丁販売したとします。
- 売上:300円 × 30丁 = 9,000円
- 原価:70円 × 30丁 = 2,100円
- 粗利益:6,900円
ここから経費5,000円を引くと、
1日の利益:約1,900円
50丁売れれば、利益は4,000〜5,000円規模になります。
つまり移動販売は、大量に売らなくても、一定数売れれば成立するモデルです。
それでも移動販売を選ぶ本当の理由
移動販売を続けている店が多い理由は、数字以外にもあります。
- 固定店舗の家賃が不要
- 売れ残りが少ない
- 顔なじみ客が増える
- 「あの豆腐屋さん」という信頼が生まれる
特に、高齢者や固定ファン層にとっては、 「来てくれる」こと自体が価値になります。
【図解イメージ】豆腐移動販売の収益構造
原価(低い) ↓ 直販(価格決定権あり) ↓ 経費(車+人) ↓ 少量販売でも黒字
このシンプルな流れが、長く続いている理由です。
あとがきコラム|小さな商いが生き残る時代
豆腐の移動販売を見ていると、 「大きく稼ぐ」よりも「確実に残す」商いの形を感じます。
今は、安さや大量生産だけでは生き残れない時代です。
その中で、 自分で売り先を決め、自分で価格を決め、顔の見える相手に届ける。
これは、豆腐に限らず、あらゆる副業や自営にも通じる考え方です。
もし街で移動販売の豆腐屋さんを見かけたら、 「この人は、ちゃんと計算した上で、この商いを選んでいるんだな」
そんな視点で見てみると、
日常の景色が、少し違って見えてくるかもしれません。


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