盛高刃物の出刃でカンパチを捌く / Filleting Amberjack with a Moritaka Deba Knife

エッセイ・思索

いよいよ魚を捌きますよ。
素人の見よう見まねですが、比較的簡単に出来るので、ちょっと恥ずかしいですが紹介しますね。

盛高刃物の出刃包丁
使用するのは八代・盛高刃物製の出刃包丁。
The deba knife by Moritaka Hamono, Yatsushiro — a true craftsman’s blade.

盛高刃物の歴史

盛高刃物は、もともと福岡・宝満山竈門神社の近くで刀鍛冶を営んでいた家系です。
そう、あの「鬼滅の刃」の刀鍛冶の里のモデルにもなったといわれる場所。
江戸時代に、細川藩の命で熊本・八代へと移り住んだそうです。
その技術はいまも脈々と受け継がれていて、盛高さんの包丁は世界中で人気。
ネットで注文しても2年待ちと言われますが、直接お店へ行くと、運が良ければ譲ってもらえます。

いざ、三枚おろしへ

ウロコはすでに高圧洗浄機で剥いであります。
まず、胸鰭(むなびれ)の後ろに包丁を入れて、背骨に当たるまで切り込みを入れます。
そのあと背中側から包丁を入れ、背骨に沿って尾びれまでスッと動かすと、綺麗に半身が外れます。

出刃包丁でカンパチを捌く様子
包丁を背骨に沿わせるように動かすのがコツ。
Guide the blade gently along the backbone — let the steel do the work.

出刃の切れ味に導かれながら、丁寧に半身を外していく。
Carefully separating the fillet — the knife glides as if guided by bone.

力を抜く、骨に任せる

切れる包丁ほど力は不要。
包丁の刃が骨に沿って“道案内”してくれる感覚です。
逆に、力を入れすぎると余計なところまで切れてしまうので注意。
腹側は薄いので、内臓を破らないよう浅く刃を入れましょう。

裏側のコツ

裏側は半身がない分、安定しにくく少し難しいです。
慣れないうちは、首の皮一枚を残した状態でひっくり返し、反対側に包丁を入れると安全で綺麗に仕上がります。

あとがき

盛高刃物の包丁は、鉄の粘りと鋭さが両立していて、魚を切るたびに“音”が違います。
魚の身を潰さず、スパッと切れるこの感触は、一度使うと他の包丁には戻れません。
次はこの半身を「熟成と柵取り編」で紹介したいと思います。

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